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Rheological properties of pastes of glutinous rice, waxy corn, and cassava starch were mea-sured with rheometers. The temperature at which viscosity increased was observed on viscogram to be highest for waxy corn starch, followed by cassava starch, and glutinous rice starch. Waxy corn starch showed the highest maximum viscosity, while cassava starch showed the largest setback upon cooling. Changes in degree of gelatinization of various starch samples, which had been stored at 5 and -20°C for 72 hr, were very small. This fact suggests that these materials would hard-ly suffer from retrogradation. The spinning distance of a starch paste increased with an increase in concentration. The increasing ratio of glutinous rice starch was the highest, followed by cassava starch and waxy corn starch. Cassava starch had the highest elastic modulus and viscosity. The apparent activation energy of glutinous rice, waxy corn, and cassava starch was 38. 60, 28. 30, and 76.35 kJ/mol, respectively. Though dynamic modulus and the dynamic loss of each starch paste increased with an in-crease in frequency, cassava showed significantly high values, compared with those of glutinous rice and waxy corn. The tanδ of waxy corn and cassava starch increased with an increase in frequency, while glutinous rice starch was scarcely changeable. Cassava starch showed the smallest tanδ.

パレイショ澱粉の膨化現象を追究する目的で,澱粉の物性測定,無機成分の分析および実体顕微鏡による膨化品の内部構造の観察などを行った. 1)バレイショ澱粉の物性値で膨化倍数と比例関係が認められたのはアミログラムの最高粘度,膨潤度および極限粘度であり,逆比例の関係がみられたのはゲルの弾性率であった.ゲルの弾性率はアミログラムの粘度低下値が大きいほど低下する. 2)澱粉の無機成分では結合リン/全リンの比およびカルシウム,マグネシウム含量と膨化倍数との間に相関がみられ,前者は大なるほど,後者では小さいほど膨化倍数が大きくなる. 3)実体顕微鏡で膨化品の内部構造を観察した結果,古い澱粉やカルシウム,マグネシウム含量の多い澱粉から得た膨化品は糊のままで膨れていない部分がかなり認められるが,新澱粉ではガラス状で,均一によく膨れている. 4)本実験と既報の結果から膨化現象を要約すると次のようになる.バレイショ澱粉の膨化力の基になるのはアミロペクチンの伸展性と生地の水分・空気より生ずる膨圧が二つの要素であり,アミロペクチンの伸展性を左右するのは原料澱粉の物理化学的性質と生地調製条件である. 5)本研究の対象とするえびせんべいの製造に際しても粘性の大きい原料澱粉を用い,澱粉粒が十分に膨潤,分散できる条件で糊化を行うことが必要となる. これまでに得られた知見から,現場でやや古い澱粉が賞用される理由についても考察を加えた. 終りに,本研究を行うにあたり,種々ご指導を賜りました東京大学名誉教授中村道徳博士,農林水産省食品総合研究所長鈴木繁男博士,同所の貝沼圭二博士,岐阜大学教授大橋一二博士,終始ご鞭撻をいただいた当所小山吉人所長に感謝いたします.

澱粉,とくにアミロペクチン(Ap)と界面活性剤との相互作用を明らかにすることを目的とし,B型粘度計を用いて,モチトウモ・コシ澱粉(WCS)希薄糊の粘度に及ぼすドデシル硫酸ナトリウム(SDS)の影響を調べた.その結果,WCS糊の粘度はSDSを添加すると著しく増加した.この粘度増加は,イオン強度を増加させると抑制され,また,糊調製時の加熱温度,加熱時間にも影響された.糊化澱粉中の膨潤澱粉と溶解澱粉とではSDSの結合量に差がないと考えられたが,糊の粘度増加は主として膨潤澱粉とSDSとの相互作用によるものであった.あらかじめWCS糊をβ一アミラーゼ処理すると,粘度増加は認められなかった.これらの結果から,WCS希薄糊の粘度がSDSを添加すると著しく増加したのは,主として,SDSが膨潤澱粉のAp外部鎖と相互作用することにより,すなわち,ApがSDSと複合体.(包接化合物)を形成することにより,硫酸イオンを持ったAp分子の隣接鎖間での静電的反発による分子の広がりが生じ,これが膨潤澱粉の一層の膨潤をもたらしたためではないかと推察した.