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本稿では、昨年度（2016年度）に理工系コーオプ教育プログラムとして開発・実施した、専門教育に特化した形式でのインターンシップについて、実施結果への反省点を踏まえて改善し、また協力企業に合わせて内容を調整し、今年度改めて実施した結果について報告する。プログラムの概要としては前年度と同様、大学で学んだ専門知識や技能の利活用方法を体得することを目的とし、企業・教員・学生が連携して実習テーマを設定する。参加学生は設定された成果達成を目標として企画立案から実装・評価までを行い、まとめとして報告書作成およびプレゼンテーションを行う。今年度は、実施対象および時期、教員の関わり方、事前学習の充実の3点について改善を図った。実施対象については学部3回生のみとし、実施時期を全体に早めた。教員の関わり方については、教員の役割を事前に定め、定期的な情報交換に努めた。事前学習については、ビジネスマインドを涵養する内容の座学と実習を実施した。

本稿では、本学コンピュータ理工学部と先端情報学研究科の特別研究を履修する7名の学生を対象に、3社の企業と協力して実施した専門教育に特化した3ヶ月間の理工系コーオプ教育プログラムの設計とその成果を報告する。今回提案する理工系コーオプ教育プログラムでは、大学で学んだ知識や技能を利活用することを目的とし、企業と教員・学生とが話し合いによって実習テーマを設定する。そして学生に対して、実習過程においてモノ（ソフトウェアやハードウェア）を制作すること、または、課題分析から新しい提案を考案し、レポートとしてまとめることを課すことで、新しいシステムの立案、設計とその実装する能力の向上を試みた。その成果を計測する方法として、大卒者として社会で求められる汎用的な能力を計測するPROGテストを実習前後で実施し、実習による知識を活用する力（リテラシー能力）と実践的に働きかけ対処する力（コンピテンシー能力）に関する学生の成長を評価した。その結果、本教育プログラムに参加した学生のこれらの能力の向上を確認した。