1. Studies on Several Fluorescent Brightening Agents for Synthetic Fibers
- Author
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Joichi Koga, Takehito Maruyama, Nobuhiko Kuroki, and Kenzo Konishi
- Subjects
Stereochemistry ,General Medicine - Abstract
合成繊維,特にポリアクリロニトリル系繊維に対する良好なケイ光増白染料をうるための一つの試みとして,イソニコチン酸-,α,α'-ジピコリン酸-またはα,β'-ジピコリン酸-クロリドとo-アミノフェノール誘導体を縮合したのち脱水閉環することにより,ピリジン環を有するオキサゾール化合物,すなわちγ-ベンズオキサゾリル-(2)-(I),α,α'-ビス(ベンズオキサゾリル-(2))-(III),α,β'-ビス(ベンズオキサゾリル-(2))-ピリジン(V),およびそれぞれ相当する5-メチル誘導体(II),(IV),(VI)を合成した。さらにIおよびIIをベンゼン中,ジメチル硫酸で処理してピリジニウム塩型の(VII)および(VIII)を得た。これらの化合物を用いてポリアクリロニトリル系繊維(カシミロン-F,ボンネル-W,エクスラン-L),アセテート,ビニロンおよびアミラン(ナイロン6)を増白した。III,IVを除いてすべて可視部にケイ光を有するがII,II,VIIおよびVIIIで処理したアクリル系繊維が最も良好に増白された。この場合IおよびIIはカチオン型のVIIおよびVIIIと同様に,アクリル系繊維に対して繊維中の酸性基と,イオン交換的に染着するが,他の繊維に対する染着挙動は分散染料の場合と同様である。このような染着挙動の相異は,吸着等温線の決定,増白布のケイ光スペクトルの測定および溶液に酢酸,硫酸およびベンゼンスルホン酸を添加した際の吸収およびケイ光スペクトルの変化からも認められた。増白布の日光堅ろう度は,総体的に十分ではないが,アクリル系繊維上におけるI,II,VII,VIIIが比較的良好であった。
- Published
- 1962
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