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【目的】Brown-Sequard症候群は，脊髄の半側に病変がある場合に起こる症候群であり，有限要素法を使用して病態を検討した．【方法】灰白質，白質及び軟膜からなる三次元脊髄モデルを作成した．平板状因子により，脊髄半側に前後径の10，20，30％の静的圧迫を加えた．【結果】静的圧迫では応力の上昇は軽度であったが，まず圧迫側の灰白質及び前索に応力が上昇した．その後圧迫側の側索及び後索に応力が上昇した．非圧迫側の後索の応力上昇は軽度であった．【考察】脊髄前後径20％の圧迫では，灰白質及び前索に応力上昇が認められ，髄節症状と感覚異常が出現すると考えられた．30％の圧迫では，側索及び後索にも応力の上昇を認め，痙性や深部覚異常が出現すると考えられた．一方，非圧迫側の応力の上昇は軽度であった．【結論】我々はFEMを使用し，BSSの応力解析を行った．

We developed a surgical set for the enlargement procedure performed on spinal canals affected by lumbar canal stenosis.This system includes a wire-device for cutting the pars interarticularis, a lamina holder and a hall in one guide for drilling a hole in the removed lamina, titanium screws, and a screw driver.The guide pipe, pipe holder, and wire-saw with round tip are connected together, enabling the pars interarticularis to be cut more easily and safely than before. Screw holes can be drilled easily by the lamina holder and hall in one guide. After the lamina is replaced, the cutting lines of the pars interarticularis are so sharp increasing the rate of bony union.Use of titaniun screws also allows post-operative MRI to be observed easily.

骨粗鬆性脊椎椎体骨折では遅発性神経障害や偽関節による疼痛の遷延化などの後遺障害が問題となるが，それらに対し脊椎後方除圧短縮固定術を施行し良好な成績を得たので報告する．症例は24例（男性6女性18），手術時年齢は平均75歳，経過観察期間は24ヶ月．罹患骨折椎体はTh12が11例，L1が8例と胸腰椎移行部に多かった．結果は臨床所見では旧JOAスコア（胸椎11点満点）で術前5.6点が術後7.8点，腰背部痛はVASで術前59.7から術後33と改善．遅発性神経障害合併18例のFrankel分類は，術前C 16例D 2例が術後C 9例D 9例となり，新たな麻痺の発生はなかった．画像所見では局所後弯角が術前16.8であったのが，術直後が5.5，そして最終調査時が8.5であり矯正損失3度と矯正角度は維持され，また全例骨癒合した．以上から短縮術は後弯の矯正と維持，骨癒合，臨床症状などを改善した．

頚椎症性脊髄症（以下CSM）の責任高位については，主には神経学的所見とMRI等の画像検査で評価され，脊髄の機能そのものでは評価はされていない．脊髄機能評価は電気生理学的検査に負うところが大きく，今回脊髄形態と脊髄機能との関連について検討した．術中脊髄誘発電位で単一椎間障害と診断したCSM 24例（男14，女12例，平均年齢69歳，術前JOAスコア平均8.9点）について，責任高位でのMRI画像を検討した．脊髄誘発電位刺激は正中神経刺激，経頭蓋電気刺激，脊髄硬膜外刺激で行った．すべて異常をA群（n＝18），脊髄刺激は正常であったものをB群（n＝6）とした．形態計測はMRI T1WI横断像で，中心部と外側1/4の扁平率，脊髄面積を計測した．A群はB群に比して扁平率，外側1/4扁平率共に有意に低値で，CSMにおけるMRIの脊髄形態は機能的診断の指標となっていた．