1. 動物の最適採餌戦略を題材とした自由度の高い仮説検証型実験の開発
- Author
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宮崎大学フロンティア科学実験総合センター, 慶應義塾大学生物学教室, Research Center for Frontier Bioscience, University of Miyazaki, Department of Biology, Keio University, サカモト, シンスケ H., サカモト, ナオコ, カミムラ, ヨシタカ, カタダ, シンイチ, Sakamoto, Shinsuke H., Sakamoto, Naoko, Kamimura, Yoshitaka, Katada, Shinichi, 坂本, 信介, 坂本, 尚子, 上村, 佳孝, 片田, 真一, 宮崎大学フロンティア科学実験総合センター, 慶應義塾大学生物学教室, Research Center for Frontier Bioscience, University of Miyazaki, Department of Biology, Keio University, サカモト, シンスケ H., サカモト, ナオコ, カミムラ, ヨシタカ, カタダ, シンイチ, Sakamoto, Shinsuke H., Sakamoto, Naoko, Kamimura, Yoshitaka, Katada, Shinichi, 坂本, 信介, 坂本, 尚子, 上村, 佳孝, and 片田, 真一
- Abstract
publisher, 横浜, 慶應義塾大学日吉キャンパス特色GP「文系学生への実験を重視した自然科学教育」の事業Ⅲ「新しい実験テーマの開発と実験マニュアルの整備」(生物学)の継続事業として, 「動物の最適採餌理論」を題材とした新たな学生実験テーマの開発を行った。具体的には材料の選定, 実験計画の決定, 学生配布資料・提出用レポートのフォーマット作成, 学生対象の試行実験を行った。本プログラムでは新規実験手法の体験よりも, むしろ, 科学的思考力を養うことに重点を置き, パターン認識や仮説検証のプロセスを訓練することを目的とした実験の開発を行った。学生が動物の役割を演じるrole-playing実験であり, 具体的には, 学生が動物のつもりで餌探索を行い, どのように餌が採集できたかについてグラフ化し(パターン認識), なぜそのようなパターンが得られたのかについて仮説をたて検証する(仮説検証)という流れである。試行実験では, 誘導的に仮説を導く過程においてヒントの有無, および, 班による議論の有無という二種類の操作を行い, 仮説とその検証方法を正しく導くことができたかを4グループの間で検証した。仮説の正答率はヒントを与えたグループでやや高く, 仮説を検証するためのプロセスを正しく辿ることのできた学生の割合は, ヒントなしで議論をしたグループがもっとも高かった。このことは, 正しい仮説検証のプロセスを導く上でより重要なのは仮説をたてる上でのヒントよりも仮説をたてる上での十分な議論であることを示唆している。, 50号記念号 研究ノート
- Published
- 2011