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Selection of Operative Procedure for Rectal Cancer

Authors :
M. Ishihara
Masahiko Watanabe
Tatsuo Teramoto
C. Matsubara
Shin Narai
Yohei Chiba
Masaki Kitajima
N. Yasui
Yoshiyuki Ishii
Seiichiro Yamamoto
Source :
Nippon Daicho Komonbyo Gakkai Zasshi. 49:1247-1255
Publication Year :
1996
Publisher :
Japan Society of Coloproctology, 1996.

Abstract

直腸癌治療の変遷を, 外科的治療とその予後を中心に1975年から1983年を前期, 1984年から1990年を後期と分類して検討した. 外科的治療は拡大郭清による根治手術の確立と括約筋温存を主とした機能温存手術が, 近年の重要な課題であった. 根治度AおよびBが施行された直腸癌においては前期に比し後期のほうが有意に生存率の向上が認められ, とくに根治度Aのstage別にはIII aで有意に改善されていた. この結果は系統的なリンパ節郭清など術式の進歩や転移巣の積極的な切除に帰することが大きいと考えられた. 拡大郭清により直腸癌のリンパ節転移様式が明らかになるにつれて, 側方郭清の重要性が指摘されて積極的に行なわれるようになった. しかし, 側方郭清によって明らかな予後の改善は得られず方法と適応について課題が残されている. 一方, 括約筋温存手術の普及もめざましく, 後期には下部直腸癌の半数以上に本法が施されるようになった. 括約筋温存手術は従来の腹会陰式直腸切断術に比し予後の低下は認められず, さらに術式の改良によって本法の増加と適応の拡大が見込まれる. 今後は, 予後の改善をみなかったstage III bとくに側方移転陽性例に対する集学的治療の確立や, 郭清と自律神経温存の両立などが直腸癌治療の主たる課題となろう.

Details

ISSN :
18829619 and 00471801
Volume :
49
Database :
OpenAIRE
Journal :
Nippon Daicho Komonbyo Gakkai Zasshi
Accession number :
edsair.doi...........2bd4635257a655a4d53cb8ad05109995
Full Text :
https://doi.org/10.3862/jcoloproctology.49.1247