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前頭側頭開頭術の際に問題となる中硬膜動脈由来眼動脈に対する対処とDSAの役割 失明を避けるために

Source :
脳卒中の外科. 36(4):283-287
Publication Year :
2008

Abstract

雑誌掲載版<br />過去4.5年間に前頭側頭開頭にて動脈瘤の手術を予定又は施行した330症例を対象に、術前評価及び手術手技について検討した。その結果、全例で術前評価には施行した3D-CT又はMRAにおいて330例中5症例において内頸動脈からの眼動脈が描出されなかった。前頭側頭開頭に際して中硬膜動脈由来の眼動脈の存在も考慮してDSAが必要であり、5例中4例は中硬膜動脈由来の眼動脈であったが、1例は眼動脈の栄養血管が明らかでなく、失明のリスクを考慮して開頭術は施行しなかった。開頭手術施行の1例と失明リスクから開頭手術を施行しなかった1例の画像所見を呈示し解説した。以上より、中硬膜動脈が眼動脈の栄養血管となっている場合には、開頭時に中硬膜動脈を完全に温存するための顕微鏡下テクニックが必要となることや、手術困難例もあり得ることを念頭に置く必要があると考えられた。

Details

Language :
Japanese
ISSN :
09145508
Volume :
36
Issue :
4
Database :
OpenAIRE
Journal :
脳卒中の外科
Accession number :
edsair.jairo.........3a812d025da1bc6fdc3e5432f6f8d553