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Consideration on Volume Change in Diliuting Binary Aqueous Solutions,Part 2:Aqueous Sodium Chloride and Potassium Chloride Solutions

Authors :
Testuo, NAKAGAWA
神戸女学院大学人間科学部環境・バイオサイエンス学科
Source :
神戸女学院大学論集 = KOBE COLLEGE STUDIES. 60(1):169-178
Publication Year :
2013

Abstract

一般に、希釈前の溶液と溶媒の体積の和は、希釈後の溶液の体積の値にはならない。すなわち、溶液の希釈に伴い体積の加成性は破綻する。二成分系溶液の希釈後の体積(VM)の推算方法に関してはすでに誘導した。本研究では、これを用いて、20℃で塩化ナトリウム(NaCl)および塩化カリウム(KCl)水溶液を水で希釈した場合のVMの値を推算した。希釈前のNaClおよびKCl水溶液の濃度は、溶質の質量分率でそれぞれ0-0.2600. 0-0.2400とした。希釈前の溶液と溶媒の体積比は、1.000mL:9.000mL、3.000mL:7.000mL、5.000mL:5.000mL、7.000mL:3.000mL、9.000mL:1.000mLとした。いずれの水溶液も、希釈前の溶液の濃度の増加とともにVMは減少した。混合の体積比が5.000mL:5.000mLの場合に、VMは最小値を示し、その値は、NaCl水溶液では9.959mL、KCl水溶液では9.975mLであった。これらの体積変化はいずれも微小であり、マイクロスケール実験でも検出できない程度であったが、希釈に伴う有意な体積の減少が認められた。本手法は単純かつ容易であり、高校理科(物理・化学)の教材として有用である。

Details

Language :
Japanese
Volume :
60
Issue :
1
Database :
OpenAIRE
Journal :
神戸女学院大学論集 = KOBE COLLEGE STUDIES
Accession number :
edsair.jairo.........410c0484c36664acb8bb200177d50c45