宇宙用インフレータブル構造の研究

This report describes an overview of the trial manufacture and research related to the feasibility of the concepts of a reflector structure using inflatable elements, inflatable tube, and recommendations on experiments on the exposed facility of the JEM (Japanese Experiment Module). The expected roles of and basic structure concept concerning the configurations, dimensions, and film surface materials of the reflector are outlined. The results of the film pressure deformation test, film element hardening test, and film and supporting truss interface test are described. The strength, trial manufacture and its results are outlined. The onboard JEM experiment concept concerning the research on the earth, preliminary experiment, and on-orbit experiment onboard JEM are introduced.
宇宙用インフレータブル構造は、予め折り畳んだプリプレグ状態の膜面を、軌道上で内圧により膨張展開させた後、太陽熱などで硬化させ、所定の形状、剛性を保持するものであり、軽量でコンパクトに収納でき、また高精度の面を形成できるという特徴から、将来の宇宙リフレクタや大型宇宙構造物への適用が考えられている。これまでに行ってきた、インフレータブル要素を使用したリフレクタ構造概念、およびインフレータブルチューブ概念のフィージビリティに関わる試作研究の概要を紹介した。(1)インフレータブル要素を使用したリフレクタ構造概念を説明した。本リフレクタ構造の位置付け、リフレクタ構造概念(基本概念、形状、寸法、および膜面材料)、および試験(加圧変形試験、膜要素硬化試験、膜/支持トラス、インタフェイス試験、および7セルトラス構造の試作)を説明した。(2)インフレータブルチューブについて述べた。チューブの強度、チューブの試作、および試作結果を述べ考察を加えた。3)JEM(日本宇宙ステーション実験モジュール)実験構想にも触れた。地上実験、予備実験、およびJEM軌道上実験の概要を示した。これまで行ってきたフィージビリティスタディからは、これらインフレータブル構造は、将来の宇宙構造物として有望であることが明らかになった。