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近年、布に対するプリンタを用いた顔料印刷が利用され始めているが、洗濯堅ろう度に問題が残されている。そこで、YMCKから選択した単独色の顔料でプリントした生地に対して、洗濯堅ろう度を検討した。綿のアイロンなしの場合には、ブラックが最も低い堅ろう度となった。アイロンありの場合でもブラックは３級と低かった。また、ポリエステルではバインダの固着有無により、大きな差を生じた。しかし、アイロンありの場合は、全ての色において４級以上となった。また、分光反射率曲線から求めたL*a*b*およびΔEによって検討した。

アパレル製品の膝、肘部分の突き出し(バギング)は、消費者苦情要因の一つである。このバギングの程度は、JIS L 1061により、一定長まで伸長した布の除重後の長さ変化から試験されている。しかし、衣服は着用時の動きが莫大な回数となり、部位によっては布に残留歪が蓄積する。また、極めて多数回の繰り返し伸長による残留歪の研究は、ゴム紐などで1965年代後半までに行われていたが、糸および布の場合の研究は、極めて少ない。そこで、本研究では、第1段階として糸に限定して、繰り返し伸縮後の長さ変化(残留歪)を疲労の目安として検討した。伸長率が大きくなるほど、また、繰り返し伸縮回数が多くなるほど、糸の残留歪は大きくなった。また、シャッペスパン糸では番号が小さいほど、より数が少ないためもあって、残留歪が大きくなった。よりの甘い糸は繊維同士の接触が弱く、繰り返し伸縮によって伸びてしまい、元に戻りにくいからと考えられる。糸の種類や構造によって、残留歪が異なることが明らかにされた。

The purpose of this study was to find out whether activities to improve lifestyle exerted influence on body composition, physical fitness, the number of steps taken daily and blood pressure. The subjects, aged 41 to 70, were heavy (BMI 25% or over) and with mild hypertension (SBP 140-160mmHg, DBP 90-100mmHg). Results obtained were as follows: 1. Body weight and BMI decreased significantly both in men and women. 2. Both men and women showed improvements in physical fitness, and women in particular showed significant increase in their aerobic power and total points. 3. The number of steps taken daily increased significantly both in men and women. 4. Blood pressures of both men and women tended to fall, and the fall in women's diastolic blood pressure was significant. Our results suggest that activities to improve lifestyle had a good influence on body composition, physical fitness, the number of steps taken daily and blood pressure.

第54回全国高等学校スケート競技・アイスホッケー競技選手権大会スケート競技出場の岩手県立M高等学校スピードスケート選手,男子5名,女子2名の心理的コンディションをPCIで調査した結果,以下の知見を得た.1.男子選手で決勝進出した2名中1名はポジティブな心理状態にあったが,他の男子選手はややネガティブな状態であった.一方,女子選手は闘志があり,やや緊張感を感じている状態で,男子選手と女子選手間に有意差は認められなかった.2.男子決勝進出者と予選敗退者の比較で有意差は認められないが,「一般的活気」,「技術効力感」,「競技失敗不安」に課題がみられた.これらのことから,大会時,各自の陥りやすい心理的トラブルを認知し,それに対処できる心理的スキルを練習段階において習得させることが重要であることが示唆された.

The purpose of this study was to find out whether activities to improve lifestyle contributed to increasing the number of steps taken daily among people who were heavy and mild hypertension (SBP140～160mmHg, DBP90～100mmHg). Our results showed that the number of steps taken daily for men increased significantly from 8358 steps at the beginning to 9840 steps at the end of the program. On the other hand, the number of steps taken daily for women increased from 7797 at the beginning to 8314 at the end of the program, but a significant difference was not recognized. The result suggested that the program was successful in increasing the number of steps taken daily. Being an interim report, this study dealt only with one aspect of our research. We hope to increase the number of our subjects and to include investigations into their blood test, physical fitness test and eating habit.

近世西欧の衣裳、なかでもローブ・ア・ラ・フランセーズを再現することは、服装史ばかりでなく製作技術や被服材料との関連で興味がもたれている。本研究では、まず、時代的背景とミシンの開発との関係を検討した。つぎに、この再現に対してアパレルCADの技術を用いた場合、どのような手順があるか、それぞれでの問題点抽出、および問題点の解決方法を検討した。さらに、製作物をもとに製作経過を検討した。原資料の図面をスキャナで読み込み、アパレルCADで着用対象者用のパターンに変換した。プロット出力したパターンをもとにドレスを製作した。ポンパドール夫人の肖像画などの原資料において、体形やサイズが明示されていないため、種々の困難があったが作品を完成させることができた。

全国制覇を成し遂げた経験もあり, 常に全国上位を占める岩手県立N高等学校ホッケー部の男女選手にPCIテストを実施調査した結果, 以下のような知見を得た. 1) 総体時において, 男子チームは「一般的活気」, 「技術効力感」, 「闘志」がやや高く, ポジティブな状態にあり, 女子チームは「競技失敗不安」, 「疲労感」が高く, ややネガティブな状態にあった. 2) 総体時のベンチ入り選手と控え選手の比較で, 男子の場合, ベンチ入り選手がポジティブな状態にあった. 女子では顕著な差は認められなかった. 3) 総体時のポジション別比較で, 男子選手及び女子選手ともに, ポジション間で有意差は認められなかった. 4) 新人戦時, 男女チーム間での有意差は認められず, 「競技失敗不安」に共通してやや高い傾向がみられた. また, 男子の場合, 新人戦チームは「疲労感」で総体チームを有意に上回った (p

冬季間において, 職業の違いや男女差によって歩行数に差がみられるかについて検討することを目的に, S町の中年男性および中年女性の事務的職業従事者と農業従事者を対象に歩行数調査を実施して比較した. その結果から, 職種間の歩行数の比較では有意差は認められないものの男女ともに農業従事者が事務的職業従事者を上回っていた. また, 男女間の歩行数の比較では事務的職業従事者と農業従事者ともに女性が男性を上回り, 事務的職業従事者の男女間には有意差が認められた. しかし, 全体的には運動量を増やす必要性がうかがわれる結果であった. このようなことから, 冬季間における適切な運動量 (歩行数) を確保するための継続可能な運動プログラムの作成とその実践が重要であることが示唆された. 稿を終えるにあたり, 調査に多大のご協力をいただいた被験者各位と岩手県紫波町長寿健康課, 並びに貴重な助言をいただいた岩手医科大学の中野好講師に対して感謝申し上げます. なお, 本研究の一部要旨は日本体力医学会東北地方会第14回大会 (弘前大学) において発表した., The purpose of this study was to find out whether the difference in occupation or in gender affect people's number of steps taken daily in the wintertime. We made a comparison between middle-aged office workers and middle-aged agricultural workers in terms of their number of steps taken daily in S town. Results obtained were as follows : 1) Although both male and female agricultural workers surpassed the office workers in terms of the number of steps taken daily, the difference was not statistically significant. 2) Female workers in both of the occupational groups exceeded the male workers in the number of steps taken and the difference was statistically significant in the case of the office workers. It was suggested that the creation of a program for maintaining a proper daily amount of exercise and its practice are important in the wintertime.

携帯電話のメール機能は、学生の日常生活に欠かせないものとなっている。携帯電話メールが友人等とのコミュニケーションに活用されることから、携帯電話での文字入力スキルが自然に養われる。そこで本研究では、コミュニケーションを通して情報機器の操作能力が獲得されていることに注目し、情報基礎教育のカリキュラムに学習者同士のコミュニケーションが生かされるような協調学習の要素を取り入れた。期待する効果は、学習者のスムーズな情報スキルの獲得である。分析の結果、学習者の持つ情報スキルに応じて、タイピングスピードが向上することがわかった。更に、学習者同士のコミュニケーションを生かした学習方法は、従来の個別学習では、学習意欲が停滞していた学習者に対しても、スキルの獲得を促す効果が得られることがわかった。, 論説

Benussiの環において,左右で異なる地色の上に□の字状の部分を別の色彩で描くプログラムを作成し,得られた図柄の視認性に関するアンケート調査を行った。□の字状部分の左半と右半とで色差が認められ,色相対比,明度対比,彩度対比,および同化現象と関連させた検討がなされた。また,図柄の左右の大小感では,同形同大の図形でも差異が認められ,有彩色では明度の高い黄色が最も大きく感じられた。色の大小感は周囲の色調にも大きく影響され,周囲の明度が高いほど内部の色は小さく判断された。図柄の左右の遠近感では,黄色より赤色が,白色より黒色が,青色より紺色が,赤色より緑色が,それぞれ遠方に感じられた。同じ色相では,明度の高い色ほど進出して感じられた。図柄中央の縦線は,遠近感を増強した。特に,縦線と地色が同じ場合は,□の字状部分の灰色が対比現象を起こし,より一層遠近感を生じた。動画や点滅した場合で同様な調査を行うには,十分な倫理的配慮が必要となる。