1. A SURGICAL CASE OF CORROSIVE GASTRITIS
- Author
-
Toshiyuki Okuda, Kaeko Oyama, Naohiro Ohta, Kenji Omura, Takuo Hara, and Hiroshi Nozawa
- Subjects
medicine.medical_specialty ,Corrosive gastritis ,business.industry ,Internal medicine ,medicine ,business ,Gastroenterology - Abstract
患者は70代後半の男性.飲酒中に酸性洗剤を誤飲した.10日後,心窩部痛および吐血にて救急外来を受診,上部消化管内視鏡検査で胃体上部後壁の潰瘍から出血を認め,止血処置を行い入院となった.翌日の内視鏡検査では,噴門直下から胃体下部にかけて全周性の糜爛を形成していた.しかし食道および幽門部には粘膜傷害を認めなかった.その後噴門部および胃体部で瘢痕性の狭窄を生じ,経口摂取不能となった.そのため,入院43日目に胃全摘術,R-Y再建術を施行した.病理組織診断は,粘膜下層に高度の線維化を伴う腐食性胃炎であった.腐食性胃炎は酸・アルカリ性薬剤など組織傷害性の強い薬物飲用により生じ,その程度はさまざまである.腐食性食道炎の併発が多く,また瘢痕性狭窄は幽門部に多い.本症例のように食道および幽門部に器質性変化を認めず,噴門部および胃体部で狭窄をきたした症例は稀である.
- Published
- 2009
- Full Text
- View/download PDF